タイ王国とは
タイ王国とその魅力
「微笑みの国」…。タイをあらわす表現としてこの言葉をご存知の方が多いのではないでしょうか。この穏やかな微笑の背景にあるのが仏教です。タイ国民の9割以上が敬虔な仏教徒であり、現代的な暮らしにも、長い歴史のなかで培われてきたタイ人の信仰や考えが深く刻まれています。
1年を通して暖かい気候は、1年を通して過ごしやすく、食料品や交通費といった生活に必要な物の物価が安いのが魅力。また、日帰りや一泊で気軽に美しいビーチに行くことができ、費用が安いゴルフ場や飲食店がたくさんあるなど、充実した観光資源と穏やかな国民性があいまって、世界各国から訪れる観光客があとを絶ちません。
タイ経済とAEC(東南アジア経済共同体)
2015年12月31日、東南アジア諸国10か国によるAEC東南アジア経済共同体が発足しました。AECとはASEAN内での関税撤廃をかわきりに、物品、サービス、投資、労働者の自由な移動を実現し、国境の垣根を取り払うことでASEANをひとつの経済圏へと統合する取り組みです。要するに「ヒト・モノ・カネ」の移動が自由になり、より活発な6.2億人の市場が誕生したということです。なかでもタイは地理的にもAEC諸国の中心に位置し、周辺国の現在7%~10%の経済成長を後押しするハブ的な立ち位置となります。「ヒト・モノ・カネ」の動きがより活性化し、利便性の高いバンコクなどの都市に集まり、AEC発足で「得する国」ともいわれています。また、自動車産業を中心に日本人も約10万人が存在する親和性の高い国でもあります。
タイの不動産市場
有望な不動産市場
現在タイでは一人あたりのGDPは確実に成長し、“中間層”が増えています。人口は少子高齢化に向っていますがAEC発足により移民が増え、人口総数としては伸びると予測されています。土地の売買は原則外国人に所有権はありません。コンドミニアムについては総ユニットの49%以内であれば外国人も購入できます。平均利回りは5.13%(日本は5.02%)です。不動産価格は洪水やクーデターがあったものの上昇中で、1997年のアジア通貨危機以降、オフィスは順調に空室が減っており、アパートも入居率90%前後をキープしています。理由としては、急激な物価上昇やレバレッジを効かせすぎた投資が無く、AEC統合による人口増、鉄道網の整備による需要増が見込めるので正常な不動産市場といえます。
注目を集めるパタヤ
タイの物件というと、物件のバリエーションが豊富ですが価格が高いバンコク、日本企業の進出で物件需要が高まってはいるものの需要に天井があるシラチャが思い浮かびます。確かに不動産の投資先として2つの街は魅力的です。しかしタイの不動産投資先はバンコクとシラチャだけではありません。タイ第三の街パタヤが投資先として注目を集めています。もともと米軍の保養地として開発されたこの街は、リゾート地として世界中に知られており、年間約800万人(2015年)の外国人が訪れる一大観光スポットです。政府の観光客誘致政策の後押しもあり、治安が良く“夜の街”から女性やファミリーも楽しめる街に生まれ変わり、カジノ構想や高速鉄道の整備が進み、パタヤのほど近くにあるウッタパオ空港が国際空港となりました。ますますパタヤを訪れる観光客は増える見込みです。そんなパタヤですが豪奢なホテルはそこそこあるものの、あとは設備が良いとはいえない安ホテルがほとんどで、中クラスのホテルやコンドミニアムの数が足りず、観光客をもてなしきれていない状況です。
リゾートとベッドタウンの融合
定住人口は約20万人の「パタヤ特別市」。バンコクから車で120分、スワンナプーム空港からは車で90分、日系企業約1000社が進出しているシラチャからは車で30分に位置します。日系企業に努める人の多くがバンコクに居をかまえていましたが企業のシラチャ移転に伴い、シラチャより生活しやすいパタヤに部屋を借りるケースが増えています。またリゾート地であるため昨今は中華系の観光客が急増、ホテル代が高騰しています。良質なホテルやコンドモニアムが最も求められる街となりました。パタヤは2000年代、物件の大量供給時代がありました。しかし物件の質が悪いことが原因で、売れ残ったり空室の物件が案外多くあります。“勝ち物件”と“負け物件”をうまく見極めることができればバンコクより安く購入でき、賃貸付けにも苦労しないため投資先として旨みが多いエリアです。
タイの不動産事情
不動産は値上がりする
タイに限らず経済成長を続ける東南アジア諸国では「不動産は値上がりするもの」という考え方が一般的です。新築時より値下がりすることが少なく、値上がりすることが前提なので、中古でも管理とメンテナンスが行き届いていれば、新築時よりも高い値がつくこともあります。日本で一般的な投資法である家賃収入で投資を回収するインカムゲインと並んで、転売することで利益をあげるキャピタルゲインをねらった投資も盛んに行われています。
利用者と投資家は世界から─流行の民泊も
タイは気候が温暖なためロングステイや別荘として、母国が冬のあいだ過ごす人や長期滞在型のバカンスや物価のわりに優良な物件があるため、定年後に移り住む人が多くいます。外国人でも比較的簡単に物件を購入できるため、海外の投資家や販売業者からの注目が高まっています。タイでもいま流行の“民泊”を利用する人が多くなってきており、投資法のひとつとして、宿泊の手段として選択が増えています。
安い不動産と税金
たとえばプールやフィットネス施設がある新築の30㎡ほどのコンドミニアムが5万ドルからあります。また、タイには1億バーツ未満の相続については相続税がなく、一部の地域の物件以外は固定資産税もありません。贈与税もありません(売買に関する税金は存在します)。不動産を保有し続ける場合でも人件費が安いため管理や経費が安いのもタイでの投資の有利なところです。
豪華なデザインと設備
タイの新築物件は、モダンで豪華なデザインと贅沢な設備を備えたコンドミニアムが急増しています。これは2008年に外国人が購入できるようになってからで、今後もますますその傾向が顕著になると予想されています。設備はスイミングプール、ジム、24時間セキュリティガード、テニスコート、スカッシュコート、カフェレストランまでついているものも数多くあり、いまのタイではそれが普通とさえいわれています。そういった物件が高いものは100万ドルを超えますが安い物件は6万ドル程度で購入できるのです。海外の外国人オーナーはディベロッパーから送られてくる契約書にサインして送り返すだけで購入できるので、海外からの物件購入を加速させています。